精神分裂病  

INDEX

 

  1.病型とその症状
   2.分裂病の疾病経過と長期予後
  

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 昔から精神精神医学の最大の目標疾患である。発生頻度は0.7〜0.8%で、世界各国、どの時期でもほぼ同じ発生率である。


1.病型とその症状

妄想型  世界中のほとんどの国で最も一般的な分裂病の病型である
と、ICD-10では記述されている。
 臨床像は比較的固定した妄想が優勢であり、通常、幻覚、
特に幻聴を伴う。感情・意欲・会話の障害、緊張病性症状は
顕著ではない。
破瓜型  感情の障害(感情鈍麻)と意欲の減退が主な症状であるが、
思考の障害もみられる。妄想や幻覚は一時的、断片的である。
発症は思春期あるいは成人初期である。
 はじめは思春期のもの思い状態とみなされて、病気として
気づかれないで何年かが経過することもある。そのうちそれ
までの活発さがなくなり、生活への意欲、周囲への関心が変
化して他人を避けるようになり、感情の自然な表現が乏しく
なってくる。不登校・長期欠勤、新しいことへの関心の欠如
などで周囲が気づくことが多い。勉強や仕事をきちんとしな
くなり、身辺がだらしなくなり、ときに独語、ひとり笑いが
出現するようになる。また非現実的思考や思考内容の貧困さ
(子どもっぽさ)がみられることもある。会話は一貫性を欠
き、まとまりがない。孤立の傾向があり、行動は目的と感情
を伴わないことが多い。
 破瓜型の治療では、早期の薬物療法が必要である。早期治
療を失すれば慢性に経過して、長い間に徐々に進行する傾向
がある。生活指導や、生活技能訓練・リハビリテーション活
動が重要であり、活動力・社会性の維持、回復につとめるこ
とが大切である。
緊張型  比較的急激に発症する。強い不安・緊張感に支配され、表
情はかたく動作もぎこちなくなる。突然まわりとの接触がな
くなり、動かなくなる(昏迷状態)か、まったく統一性のな
い行動が激しく始まる(興奮状態)というように極端な症状
を現す。
(1)昏迷状態:周囲に対する反応性が著明に低下し、自発
   的運動や活動が減退する。周囲からは理解できない唐
   突で不自然な言動をすることもある。精神内界は混乱
   し、不安や恐怖が強い。
(2)興奮状態:多動・多弁であるが、感情交流は困難で、
   意志の統制の乱れから、目的のない言語や行動が現れ
   た状態。衝動的行動をとることがあるので注意が必要
   である。
 緊張型は、薬物療法が著効を示す。比較的早くよくなり、
すっかりよくなることが多い。再発することもある。
 緊張型分裂病は、先進工業国では減少してきているといわ
れている。


2.分裂病の疾病経過と長期予後

長期予後  近年の分裂病の長期予後研究の結果は、2/3前後が良好
な長期予後を示し、多くの分裂病は慢性進行性の経過をたど
らないで波状に経過し、重度の障害を残すのは多くみても30
%以下という転帰をとることが明らかになっている。
 厚生省の統計(1994年6月30日現在)によると、精神病院
在院患者343,126人中、分裂病は209,914人(61.2%)を占め
ている。
 内外の多くの調査研究の結果が示しているのは、分裂病は
完全寛解しても再発しやすく、服薬を中断すれば高頻度で分
裂病症状の再発が起こる。
非定型精神病  精神分裂病性の症状と躁うつ病の気分障害性の症状が混在
する疾患群があり、ICD-10では分裂感情障害にほぼ該当する。
幻覚の性質、意識障害を伴うことなど、分裂病とは異なった
病像と経過を示すことが多い。

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